カビと結露について
塗り壁には防カビ効果が・・・
ここでは結露とカビの発生について解説します
カビの発生
マンションの壁の造りは左図のようにコンクリート層・断熱層・石膏ボード・ビニールクロスの順で、断熱層の発泡ウレタンが外部の寒い冷気を遮断しています
最近できたマンションならこの断熱層は比較的しっかりと施工されていますが築年数の古いマンションでは断熱層が薄かったりボロボロに劣化したりと断熱の役割を果たしていないことがよくあります。
そうなると室内の壁は冬の間、ずっとジメジメした状態、ちょうど冷たい水を入れたコップの表面のような感じになります。これが結露です!
このような状態の部屋はカビの発生に適した環境になり気がつかないうちにカビが発生していることがあります
カビの中には肝臓ガンやアレルギーを引き起こす物もあり健康にはよくありません。
どうすればいいの? カビの対策
出来る範囲内で最良の方法は壁の中に溜まった水分を蒸発させ、カビを予防する事です。
対策としまして
①クロスをめくり漆喰を施工する → ○
②ボードをめくり断熱材を施工し復旧後に漆喰を塗る → ◎
クロスをめくりカビを除去して漆喰を塗る事でカビの繁殖をほとんど抑えますが、あまりにもカビがひどい時は下地の断熱材からやり直すことをお勧めします。
しっくいの原料の石灰は殺菌防カビ効果にとても優れており、高い確率でカビは出なくなります
京都の鳥インフルエンザ発生の時に消毒用に床にまいていた白い粉が石灰です。
部屋のカビを完全に無くす事は難しいですが、かなりの量を減らす事は可能です。
石膏ボードにしっくいを塗った物と塗らない物に水分を与え結露した状態を作り出し実験を行ったところ、石膏ボードだけの方にはカビが発生し、漆喰を塗ったほうにはカビが発生しなかったそうです。
しっくいの主成分の消石灰は昔から乾燥剤や防カビ剤として使用されておりいわば天然防カビ剤です。